特殊清掃の流れとは?依頼前に知っておきたい具体的な手順を解説
孤独死やゴミ屋敷、事故現場などで必要となる「特殊清掃」。しかし、一般的なハウスクリーニングとは内容が大きく異なるため、 「どうやって依頼すればいいのか」「どのような流れで作業が進むのか」「事前に準備することはあるのか」と不安を抱える方も少なくありません。 本記事では、特殊清掃を依頼する前にやっておくべきことから、実際の作業手順、よくある質問までを、初めての方にも分かりやすく解説します。
特殊清掃を依頼する前にやるべきこと
特殊清掃は、業者に連絡すればすぐに作業が始まるわけではありません。警察や自治体、大家さんや管理会社、 親族との調整など、依頼前の準備がスムーズな対応のカギとなります。ここでは、事前に行っておきたい主なポイントをご紹介します。
警察・行政など関係機関への連絡
孤独死などの現場を発見した場合、まず行うべきは警察への通報です。孤独死は「異常死」に区分され、 死因特定のために警察による検視や現場検証が法律上必要になります。警察は身元や死因の確認を進め、 親族が特定できた場合には、直接親族へ連絡が入る流れとなります。
親族が見つからない場合や、親族が遺体の引き取りを全員拒否した場合には、市区町村などの自治体が火葬や埋葬を代行します。 ただし、火葬までの手続きと、その後の遺品整理・住居の原状回復は別の話であり、後者は親族や大家・管理会社側で対応が必要です。
特殊清掃の依頼は、警察の現場検証が完了し、「現場引き渡し」が行われてからでないと開始できない点に注意しましょう。
親族や管理会社との情報共有
故人の住まいが賃貸物件である場合、特殊清掃後には原状回復が求められるケースが多くあります。 原状回復にかかる費用は、基本的には故人の遺産や死亡保険金などからまかなうのが原則ですが、 遺産が少ない場合や保険金だけでは足りない場合には、相続人や連帯保証人に費用の請求がされることがあります。
また、支払う人がいない・支払うことが難しい場合、最終的に大家さんや管理会社が一部費用を負担することもあり得ます。 費用面だけでなく、作業日程・立ち会いの有無・鍵の受け渡し方法などについても、あらかじめ関係者同士で共有しておくことが大切です。 共通認識を持つことで、後々のトラブルや手戻りを防ぐことができます。
遺品整理を併せて行うか検討する
特殊清掃を依頼する際、多くのご遺族が同時に検討するのが遺品整理です。孤独死や突然のご逝去の場合、 お部屋には故人の生活用品や思い出の品がそのまま残されていることがほとんどです。
遺品整理では、たとえば次のような対応が必要になります。
- 現金・通帳・保険証券など貴重品や重要書類の捜索
- 形見分けの品と処分する物の仕分け・分別
- 不要な家財や生活用品の廃棄・搬出
- 仏壇や写真、故人の愛用品などの供養対応
特殊清掃と遺品整理を同じ業者に依頼できると、現場の出入りや日程調整が一本化できるため、作業がスムーズに進み、 ご遺族の精神的な負担も軽減されます。特殊清掃と遺品整理の両方に対応できる業者かどうかは、 事前に確認しておくと安心です。
特殊清掃の基本的な流れ
ここからは、実際に特殊清掃を依頼してから作業完了までの一般的な流れをご紹介します。 業者によって細かな手順は異なりますが、大まかな進行イメージをつかんでおくことで、不安を軽減することができます。
① お問い合わせ
まずは特殊清掃業者へ、お電話もしくはホームページのお問い合わせフォームから連絡します。 「何から伝えればよいか分からない」という場合でも問題ありません。現在の状況や心配な点を話すところから始めましょう。 専門スタッフが、必要な情報を丁寧にヒアリングしてくれます。
② 日程調整・現地確認・お見積り・ご契約
次に、現地確認のための日時を調整し、スタッフが現場を訪問します。 現地では、汚染の程度・臭気の強さ・害虫の発生状況・家財の量などを確認し、それらをもとに作業内容とお見積りを作成します。
お見積書には、作業の具体的な内容・所要時間の目安・料金が記載されます。内容にご納得いただいたうえで正式なご契約となるため、 不明点や不安な点はこの段階で遠慮なく相談しておくと安心です。
③ 作業開始
現場の状況に応じて、特殊清掃では次のような専門的な作業を行います。
- 体液・血液・腐敗物など汚染物の除去
- 清掃・消毒・除菌作業
- オゾン脱臭機や薬剤を用いた臭気除去
- ウジ・ハエ・ゴキブリなどの害虫駆除と再発防止対策
- 汚染された家具・家電・生活用品の搬出・処分
- 臭いの元となる床材・畳・浴室の一部などの解体・撤去
作業にかかる時間や日数は、部屋の広さ・汚染の範囲・建物の構造などによって異なります。 ワンルームや1Kであれば半日~1日程度、戸建てや広い間取りの場合は数日かかるケースもあります。
④ 作業後の立ち合い確認
すべての作業が完了したら、お客様に現場を確認していただきます。主に次の点をチェックします。
- 汚れやシミがしっかり除去されているか
- 臭いがどの程度まで軽減されているか
- 不要品や廃棄物がきちんと搬出されているか
問題がなければ、これで特殊清掃の作業は完了となります。気になる点があれば、その場で相談・確認しておくと安心です。
⑤ 作業料金のお支払い
現場の確認が終わりましたら、見積もり内容にもとづいて作業料金をお支払いいただきます。 現金払い・振込・カード決済など、支払い方法は業者によって異なりますので、事前に確認しておくとスムーズです。
なお、現地調査時点では見えなかった家具の下の汚れや、作業中に新たに判明した汚染箇所があった場合には、 追加作業が必要となり、追加料金が発生する可能性があります。 その際は、通常、作業を進める前に説明を受け、了承したうえで作業を継続する流れになります。
特殊清掃に関するよくある質問
ここでは、特殊清掃をご検討中の方から寄せられることの多いご質問と、その回答をまとめました。 初めての方でも安心してご相談いただけるよう、“こころ屋”の対応内容も踏まえてご紹介します。
Q. 見積りだけでも依頼できますか?
はい、見積りだけのご依頼も可能です。まずは現地の状況を確認させていただき、 作業内容・所要時間・費用の目安をご提示します。お見積り後にご依頼を見送られた場合でも、 一般的には料金は発生しません。“こころ屋”でも、現地調査とお見積りは無料で承っています。
Q. 特殊清掃にはどれくらいの時間がかかりますか?
作業時間は、部屋の広さや汚染の程度によって異なります。ワンルームや1K、1LDKのような間取りであれば、 数時間〜1日以内で完了することも少なくありません。一方で、戸建てや広いマンションの場合は、 1日〜2日以上かかるケースもあります。現地調査の際に、おおよその作業時間の目安をご説明いたします。
Q. 臭いや害虫も完全に取り除けますか?
特殊清掃では、臭気や害虫への対応を徹底して行います。業務用オゾン脱臭機や専用薬剤を使用し、 通常は2〜3日程度で臭いはほとんど感じられない状態まで軽減できます。 また、ウジやハエなどの害虫についても、駆除と再発防止の処置を合わせて実施します。
ただし、建材の内部まで汚染や臭気が浸透している場合には、壁紙や床材などの張り替えが必要となるケースもあります。 その際は、追加で必要な工事範囲や費用についてもあわせてご説明します。
Q. 遺品整理も一緒にお願いできますか?
“こころ屋”では、特殊清掃と遺品整理を同時に対応できます。 特殊清掃と併せて一括で進めることで、現場の出入りや日程調整が効率化され、短期間での対応が可能になります。 遺品の仕分け・貴重品の捜索・不要品の処分・供養対応なども含めてご相談いただけます。
Q. 料金はいくらくらいかかりますか?
あくまで目安ですが、一人暮らし向けのワンルーム・1Kの場合、平均で30万〜40万円前後になるケースが多いです。 ご遺体の発見が遅れ、体液や腐敗臭が広範囲に及んでいる場合には、畳や床材の撤去、強めの消臭作業が必要になり、 どうしても費用が高くなる傾向があります。
逆に、発見が早く汚染範囲が限定的な場合は、費用を抑えられることもあります。費用のイメージを詳しく知りたい方は、 下記の記事もあわせてご覧ください。
特殊清掃は“こころ屋”におまかせください
特殊清掃は、専門的な知識と経験が求められる、非常にデリケートな作業です。 私たち「特殊清掃・消臭消毒・原状回復専門 こころ屋」は、東京都東大和市を拠点に、 東京都内はもちろん、埼玉・神奈川・千葉など首都圏エリア全域で特殊清掃・原状回復を行っています。
孤独死や事件・事故現場、ゴミ屋敷・ペット屋敷、さらには遺品整理や原状回復まで、 多様な現場での対応実績があります。公式ホームページでは、ビフォーアフターの写真や作業事例もご覧いただけますので、 実際の仕上がりイメージを確認していただくことが可能です。
「何をどう依頼すればいいのか分からない」「まずは状況を見てアドバイスがほしい」という段階でも構いません。 お電話・メール・LINEなど、ご都合の良い方法でお気軽にお問い合わせください。 お見積りは無料ですので、特殊清掃や原状回復でお悩みの際は、ぜひ一度“こころ屋”にご相談ください。








